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  1. 脳血管疾患

疾患情報

脳血管疾患

脳血管疾患とは

脳血管疾患とは、「脳の血管が詰まったり、破れたりして、色々な脳の症状が現れるすべての状態」を指しています。脳に酸素や栄養を送っている脳動脈が高血圧や動脈硬化などで破れたり、詰まることで、突然発症します。脳の血管がつまって、血液が流れなくなる「脳梗塞」、脳の血管のもろくなった部分から出血する「脳出血」、動脈瘤(りゅう)の壁が破けて出血する「くも膜下出血」、などがあります。
寝たきり患者の4割は、脳血管疾患が原因と言われています。厚生労働省から発表されている2017年の人口動態統計から、日本人の死因の第3位は「脳血管疾患」であり、身近な怖い病気だということが分かります。
メタボリックシンドロームの増加(高血圧症、糖尿病。高脂血症)、高齢化の進行により、脳血管疾患の発症は今後も増加が予想されます。

 

 

 

脳血管疾患の症状

初期の脳血管疾患の場合、多く出現するのが麻痺やしびれです。脳血管疾患の場合、時間が経過するごとに進行するため、しびれ程度だったものが一晩経ったら完全に麻痺してしまったということもあります。長い期間をかけてゆっくり進行するしびれの場合は脊髄など神経疾患によるものも考えられますが、数日で急激に進行している場合は、脳血管疾患を疑い、しびれの場所や程度を確認します。 
くも膜下出血の場合は、突然の激しい頭痛から症状が出現します。一方、脳梗塞では頭痛が起こることはまれであり、ほとんどの症例では認められません。そのため、頭痛があるかどうかも、脳血管疾患の判別において重要です。
脳梗塞も脳出血も、現れる症状は脳の病変がどの部位に起きたかによって異なります。大脳がやられると、体の半身の運動麻痺(片麻痺)や感覚障害、呂律が回らない、言葉が出ない、出にくい等の言語障害が出ます。
脳幹や小脳に障害が起こると、物が二つに見える(複視)、ふらついて手足がうまく動かない(体幹・四肢失調)など様々ですが、最もひどいときは意識障害が起こります。重度の脳血管疾患の場合、意識障害が起こりやすいために、意識障害がないかどうかをまずは確認します。意識レベルの確認には、名前や場所、今日の日付を答えてもらい、いずれも答えられない場合には、意識障害ありとの判断をします。

 

もしご家族や近くの方は、脳血管疾患と思われる症状が起こったら、なるべく頭を動かさないように、静かな場所に寝かせます。衣服やベルトを緩め、嘔吐があるようだったら、顔を横に向けて、吐物が気管に入らないようにします。そして、急いで救急車を呼んでください。脳血管疾患は、初めは軽くても、どんどん悪くなることがあるため、必ず受診することが必要です。

 

 

 

脳血管疾患の治療

脳血管疾患の急性期の治療は、薬による内科的な治療が中心になります。急性期の脳梗塞の治療においては、「血液の固まりを溶かす薬」、「脳を保護する薬」、「脳のむくみを抑える薬」、「血液の固まりを抑える薬」による治療などが行われています。これは、どれだけ早く治療を開始できるかがポイントとなります。
くも膜下出血の場合、発症から72時間以降、2週間以内に脳血管攣縮(けいしゅく)を発症する恐れがあります。脳血管攣縮は脳全体が虚血状態となるため、脳梗塞を併発しやすく、発症すると予後は悪くなります。
このように、脳血管疾患はどれだけ早く治療が出来たかによって、神経症状(手足の麻痺やしびれ、うまくしゃべれない、目が見えにくいなど)を改善することにより、日常生活における動作の障害を最小限に止めることが可能です。

 

 

 

脳血管疾患の予防

脳血管疾患の中でも多い、脳梗塞には動脈硬化が大きな原因です。動脈硬化とは、血管の壁にコレステロールなどの物質が蓄積し厚さを増し、血液が流れる血管の流れが悪くなっていく現象です。この動脈硬化を促進させ血管に損傷を与える病気は、高血圧や脂質異常症(高脂血症)、さらに糖尿病や、心房細動などの心臓病があります。動脈硬化は、生活習慣病や喫煙、肥満によって進行しやすいと言われています。
動脈硬化には自覚症状がないため、健康診断で脂質異常症や動脈硬化と診断されても、放置してしまう人が多いのです。発症してしまってからでは遅いのです。
他の原因には、血液が固まりやすくなる病気、血圧が下がった時に脳に血液が届かなくなる場合、免疫の異常による疾患があって脳血管が炎症を起こす等があります。また、脱水により血液が濃くなり、血管が詰まりやすくなることもあるので、高温多湿の場所にいる時や入浴前には水分補給に努めましょう。

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