疾患情報
リウマチ
リウマチとは
リウマチとは自己免疫疾患が原因で発生する病気です。膠原病の一つで本来免疫とは、細菌など外部からの侵入者に対して排除する役割を果たしているのですが、この免疫機能が正常な細胞や組織に対して誤って反応し、攻撃してしまう病気です。特に、関節に発症しやすいので関節リウマチと呼ばれます。
リウマチについてはまだ不明な点が多く、原因や治療方法についても確立したものはありません。
関節リウマチの症状
初期症状としては関節が動かず、物を握れないようなこわばりが起こります。朝に起こりやすいことから「朝のこわばり」と呼ばれます。
次に現れる症状としては、関節が痛み出します。痛みの初期は手の指関節や足の指関節など末端に発症しやすいです。その後、手首や足首、肘や膝と徐々に体幹に進行してきます。胸骨や背骨には発症しにくいですが、頸椎に発症し、脊椎の損傷をきたすことがあります。関節の痛みは関節を動かすと増大するため次第に関節を動かさなくなり硬直していきます。さらに進行すると目に見える変化として関節が変形していきます。
関節リウマチの検査
【血液検査】
内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
血液中の免疫機能成分である白血球や血小板の増加など炎症所見が見られ、またリウマチの患者特有の成分を検査します。
【血液検査( 腫瘍マーカー)】
膵がんがあると、血液中の膵酵素が異常値を示すことがあります、発症していることが前提になるので早期発見には不向きです。
【画像検査】
・MRI
関節のびらんや破壊を評価するのに用いられ、軟骨病変や骨髄浮腫の評価を行うのに優れています。
【超音波断層検査】
骨びらんや滑膜炎を検出するのに用いられます。
関節リウマチの治療方法
薬物療法
以前までの薬物療法は、炎症や痛みを抑える目的で行われていましたが、少しだけ研究が進み、病気の進行を抑えて関節が破壊されるのを防げる例も出てきています。
リハビリ
理学療法士や作業療法士と共に関節が固まるのを予防し、体の機能回復を目的におこなわれます。
指や手関節など末梢の運動に加えて、大腿や肩、首など大きな関節の運動も行います。また症状に応じて患部温めたり冷やしたりします。
手術
関節に変性きたした場合の選択肢として行われます。関節を人工物に変えたり(人工関節置換術)、神経を圧迫している場合に関節固定術を行ったりします。