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スタッフブログ 2018.11.26
『病は気から』の気って、気持ちのこと?
いつも結城病院のスタッフ・ブログをお読みいただいてありがとうございます。
今回は趣向をガラリと変えて東洋医学のお話です。
『病は気から』という言葉はよく聞かれますが、皆さんは気持ちの持ち方と理解されていませんか?
本来の意味は、気血水の気の意味です。
気とは身体の中の経絡を通って巡るもので、生命を維持するためのエネルギーと解釈して頂ければ、大きな間違いは無いと思います。
この巡りが不良になる事が病気の引き金であるというのが本来の意味です。
その病態としては気鬱(気の巡りが停滞してしまう)、気逆(巡りが悪くなり、上半身に上がったままになる)、気虚(気が不足する)などが代表的なものです。
気と各臓器との関係が問題となりますが、東洋医学的には肺臓が大気から気を取り込む、脾臓(昔の人は消化器官と考えていました)が食物から気を取り込む、腎臓(東洋医学的には泌尿生殖器全体の概念です)が気を貯めると捉えています。
そこで美味しい空気を一杯吸う事や、バランスの良い食事(食べ過ぎも不足もダメです)が大切である、と常識的な事に落ち着くわけです。
現代の社会では、色々なストレスが肝臓(情動を司ると考えていました)を傷め、それが脾臓に悪さをして食事から気を取り込めなくなると考えられます。
例えば、温泉旅行をして、リラックスして美味しいものを食べて元気になるのも立派な治療と考えます。
大気と食物からしっかり気を取り込んで、元気な生活が出来るよう頑張りましよう。
(これを養生と言います)