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スタッフブログ 2019.02.12
「ロコモ」とは何かご存知ですか?
いつも結城病院スタッフ・ブログを読んでいただいてありがとうございます。
少子高齢化が進むわが国では、介護する若い人が少なくなるのに反して介護を必要とする高齢者が増えてきています。
そこで介護不要の元気な高齢者を増やそうと、整形外科学会が提案したのが運動器障害ロコモティブシンドロームを予防することで、これを「ロコモ」と日本語にして学会を挙げて2007年からその具体的な治療と予防対策に取り組み、国内をはじめWHOを介して全世界にも呼び掛けています。
2016年の厚労省の発表では、我が国の健康寿命は男性72.1歳、女性74.8歳で、平均寿命までの差が男性で8.8年、女性で12.4年です。この年齢差が介護を必要としていると言うことです。
この差を何とか短くして人生の最後はピンピンコロリンとこの世とお別れしたい訳です。
数年前の厚労省の統計では介護が必要になった原因の1位は運動器疾患(骨折、関節疾患、脊損など)で25.0%、4人に一人の割合です。2位が脳血管疾患18.5%、3位が認知症で15.8%です。
我が国における主な運動器疾患は変形性腰椎症が最も多く、次が変形性膝関節症と骨粗しょう症で大腿骨頸部骨折や胸腰椎圧迫骨折などで、起立歩行が不可能になり要介護になることがよく見られます。
最後にロコモをチェックする7項目を記します。該当する項目があれば専門医にご相談してみてください。
- 片脚立ちで靴下がはけない
- 時々家の中で躓いたり滑ったりする
- 手すりがないと階段を上がれない
- 重い仕事が困難
- 2kgの買い物を持ち帰るのが困難
- 15分以上休まず歩行することが困難
- 青信号で横断歩行を渡りきれない。 などです。
なお、平成31年1月15日付日本整形外科学会の広報ニュースによりますと、
ロコモ啓発の映像が2018年の第58回 ACC TOKYO CREATIVRTY AWARDS「ブランデッド・コミュニケーション」部門Cカテゴリー(PR)の部門におきまして、グランプリ/総務大臣賞を受賞したとのことです。