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  1. 今般のコロナ禍について~広報結城より~

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スタッフブログ 2021.11.17
今般のコロナ禍について~広報結城より~

今般のコロナ禍について広報結城から取材がありました。以下にその一部を掲載いたします。

 

コロナ禍の中での仕事について(大変さ、気遣い、患者の反応など)

 

 この度は今般の新型コロナウイルス感染症(以下コロナ禍)に対峙してきた医療者の意見を述べる機会を設けていただき誠にありがとうございます。最初に今回のコロナ禍のため大切な身体、そして日々の日常を損なわれた少なくない市民の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。先行き不透明な中大変に心細い思いをされたかと存じます。その点は私たち医療に関わるもの同様で、このコロナ禍で最も大変だったことは医学的知見を含む情報が当初あまりにも不足していたことにあります。感染の拡大が先行する諸外国からは高い感染の実効再生産数や罹患・死亡率がセンセーショナルに伝えられる一方、具体的な対処法については不明な部分が多く、試行錯誤が続きました。一口に`マスク・手洗いが大切`としても果たしてどの程度の頻度や精度で実施できていれば良いかが不明確でした。対策を徹底すればするほど業務効率が低下し、より多くの患者様の受け入れが困難になるなどの矛盾に早い段階から直面しました。この様な問題点を一つ一つ改善策を考え実施していく過程が不断に求められました。PCR検査も昨年早春の時点では駐車場のクルマを一台一台巡回する方法でしたが、同年4月にはドライブスルー化しました。この改善策で1日あたり数件が精一杯だった検査数が百件以上でも問題なく可能になりました。これにより翌月初めには地域外来・検査センターが開始になりました。茨城県内では最も早い開設だったと思います。その後もコロナ禍の拡大は続き、昨秋には入院の受け入れも開始になりました。コロナ専用の病床を準備することは当然ですが、検査の手順や食事・リネンの廃棄から担当職員の勤務動線に至るまで細かい配慮が必要となりました。それまでに国内外で集積された知見や報告を自分たちなりに咀嚼したうえで入院診療の現場に反映させました。最初はごく限られた症例数から徐々に数を増し、日当たり数十人の方々を安定してお引き受けするのに約半年程度の期間を要しました。この間にワクチンの普及や有効な治療薬の開発が進む一方、次々と新たな変異株が登場するなどコロナ禍の出口は未だ不透明です。ただ幸いなことに市民の皆様の態度は思いのほか冷静でした。検査や治療の局面でも大きな混乱はなく、市当局の適切なサポートもあり、当市の地域は最小限度の影響の範囲に留まっていると考えております。市民および関係者の皆様のご協力・ご尽力に篤く御礼申し上げる次第です。

 

今後コロナと共存するため市民として必要な心持ちとは?

 

`正しく恐れる`という言葉に尽きると思います。コロナ禍を侮ることなく、同時に不必要に動揺することなく、常に最新の確認された情報を基に責任のある行動をしましょう。感染症は個人だけの病気ではありません。社会全体として対峙しなくてはならない災禍なのです。

 

「地域医療」を支えるため市民・行政から必要な協力・サポートは?

 

 行政を担う市担当部局の皆様には接種のための予約業務および十分な数量のワクチン確保に引き続き取り組んでいただきたく存じます。

 

 市民の皆様には一人でも多くの方にワクチン接種の意義をご理解の上、接種を希望していただきたいと思います。また感染症の恐れがある症状などにお気付きの際には早めに最寄りの医療機関にご相談いただくようお願い申しあげます。何気ない症状の放置がご自身の健康だけでなく、大切な身近の方々も危うくする様な強い性向が今回のコロナ禍にあります。集団発生となりますと生活の基盤そのものが脅かされる恐れもあります。

 

 我が国そしてこの地上からコロナ禍が一掃されるその日まで全ての市民の皆様のご協力が必要不可欠です。今後とも何卒よろしくお願い申しあげます。

 

(広報結城 令和3年11月号掲載予定のための取材にて。)

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